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ラーチーゴーは本当に必要?台湾・香港集客への効果と、導入前に確認したい判断基準

台湾・香港向けのインバウンド対策を調べていると、「ラーチーゴー」という名前を目にする機会が増えてきました。台湾・香港からの集客に強いメディアとして紹介される一方で、掲載してみたものの思ったほどの反響を感じられなかった、という声を耳にすることもあります。「評判が良さそうだから」という理由だけで判断すると、期待と実態にずれが生まれやすいのも事実です。
日本政府観光局(JNTO)の発表によると、2025年の訪日外客数は4,268万3,600人で、前年比15.8%増と3年連続で過去最高を更新しました*1。国・地域別では台湾が676万3,400人、香港が251万7,300人で、いずれも上位5市場に入っており、2つの地域を合わせると年間928万人規模になります*1。訪日外国人旅行消費額も9兆4,549億円(前年比16.4%増)と過去最高を記録しており*2、台湾・香港からの客足にどう向き合うかは、多くの飲食店オーナーにとって関心の高いテーマになっています。
本記事では、ラーチーゴーが実際にどのようなサービスなのかを整理したうえで、導入を検討する際に確認しておきたい判断基準と、導入しなくても台湾・香港客に情報を届けるための方法をあわせて紹介します。

【目次】

ラーチーゴーとは?台湾・香港向けの訪日メディアを知る

ラーチーゴー(樂吃購!日本)は、台湾・香港の訪日客に向けて日本の観光・グルメ情報を発信する、繁体字中国語の訪日観光メディアです。運営する株式会社ジーリーメディアグループによると、2012年から台湾人・香港人の編集部を中心に情報発信を続けており*3、月間260万人、年間1,300万人以上がサイトを訪れているとされています*3。サイト来訪者を対象にした定期アンケートでは、回答者の99%以上が「訪日予定あり」と回答しているとのことです*3

ここで押さえておきたいのは、ラーチーゴーが利用者同士の投稿や評価が蓄積される口コミアプリとは仕組みが異なるという点です。ラーチーゴーは現地ライターが取材・執筆する編集型メディアであり、店舗の露出は主に「記事広告」「動画プロモーション」「SNSプロモーション」といった広告出稿という形で行われます*3。「アプリに登録すれば自動的に露出が増える」というより、「メディアに取材・掲載してもらう」関係性に近いとイメージすると実態に近いでしょう。

大衆点評との違い

インバウンド対応でよく比較されるのが、中国本土で使われる大衆点評です。大衆点評は簡体字中国語で書かれた、利用者投稿型のグルメ・生活情報アプリで、主なユーザーは中国本土在住者です。一方のラーチーゴーは、繁体字中国語を使う台湾・香港のユーザーに向けた編集型メディアという違いがあります。

同じ「中華圏」向けとひとくくりにされがちですが、対象とする地域も言語(簡体字と繁体字)も、情報が届く仕組みも異なります。自店に来ているのが中国本土の客なのか、台湾・香港の客なのかを見極めることが、どちらの対策に力を入れるべきかを判断する出発点になります。

ラーチーゴーが向いている店・そうでない店を分ける3つの視点

ラーチーゴーは、すべての飲食店に必要なものではありません。立地・接点の有無・対応体制の3つを確認すると、掲載を検討する価値があるかどうかの見当がつきやすくなります。

視点1:台湾・香港客の来店実績がある、または見込めるか

まず確認したいのは、そもそも台湾・香港客が来ているか、来る余地があるかです。この土台がないまま掲載を検討しても、効果は実感しにくいでしょう。

  • Googleマップのレビュー言語に、繁体字中国語の投稿があるか
  • 立地の近くに観光地・主要駅・宿泊エリアがあるか
  • 2025年の統計では台湾・香港からの訪日客は合わせて年間928万人規模で推移している*1

観光地から離れた住宅街の店と、浅草や京都のような観光エリアの店では、前提がまったく異なります。まずは自店が台湾・香港客の動線上にあるかを、冷静に確認してみてください。

視点2:既に一定の接点や関心が生まれているか

運営会社が紹介する飲食店向けの活用例では、「認知と需要の拡大」を課題として、ページビュー(PV)やユニークユーザー(UU)などの閲覧指標、クーポンの利用数をKPI(重要指標)とするケースが挙げられています*3。掲載を検討する際は、「予約が何件増えるか」だけでなく、「まずどれだけ知ってもらえるか」を成果の物差しとして考えておくと、実態に近い判断がしやすくなります。

  • SNSや口コミで、台湾・香港からの言及や投稿を見かけたことがあるか
  • クーポン施策など、来店のきっかけになる仕掛けを用意できそうか
  • 「認知を広げる」段階なのか、「既存の接点を伸ばす」段階なのか、自店の現在地を把握できているか

視点3:契約期間や制作対応に無理なく対応できるか

見落とされがちなのが、この3つ目の視点です。記事広告の場合、掲載期間は12ヶ月が基本で、取材は専属ライター1名が来店して行う形になります*3。記事の内容は公開前に日本語で1回確認でき、修正指示を反映したうえで中国語版が公開される流れです*3

  • 取材当日の対応(撮影・ヒアリング)に協力できる体制があるか
  • 料理写真や店舗情報など、素材提供に協力できるか
  • 12ヶ月という掲載期間を見据えて、年単位で予算を確保できるか

新しい取り組みを一つ始めるということは、その分だけ準備や対応の手間が増えるということでもあります。自社での対応が難しい場合は、IMJのようなインバウンド専門の多言語対応・MEO代行サービスを活用する方法もあります。無理に自前で抱え込まず、選択肢の一つとして検討してみてください。

導入前に確認したい3つのセルフチェック

判断基準がわかっても、自店の現状を把握できなければ決められません。ここでは、今すぐ確認できる3つのチェックリストを用意しました。

チェックリスト1:現在の台湾・香港客の実態把握

  • □ Googleマップのレビュー言語を過去3ヶ月分チェックしたか
  • □ SNSのDM・コメントに繁体字の問い合わせがあるか
  • □ POS・予約システムから台湾・香港の来店データを確認できるか
  • □ スタッフから「台湾・香港客の対応」の声がよく上がるか

チェックリスト2:対応体制の診断

  • □ 英語+簡単な中国語対応ができるスタッフが1人以上いるか
  • □ SNS・メールの返信が数時間以内に対応できているか
  • □ 台湾・香港客向けの案内資料(メニュー翻訳・指差しシート等)があるか
  • □ 取材対応や年単位の予算確保など、新しい取り組みに割ける余力があるか

チェックリスト3:周辺の状況調査

  • □ 同じ商圏の競合店で台湾・香港客の姿をよく見かけるか
  • □ 地域の観光協会などから、台湾・香港向け施策の話を聞くことがあるか
  • □ 台湾・香港のSNSで、周辺エリアの紹介が増えている実感があるか

チェックが多くつくほど、掲載を検討する土台が整っている状態だといえます。逆にほとんどつかない場合は、掲載よりも先に基本的な多言語対応から始めるほうが現実的かもしれません。

ラーチーゴーに頼らず台湾・香港客に情報を届ける方法

「掲載はまだ早そう」と感じた方も、諦める必要はありません。ラーチーゴーを使わなくても、台湾・香港客に情報を届ける方法はあります。

方法1:Googleマップの多言語対応とレビュー返信の強化

台湾・香港客の多くは、Googleマップでも店を探しています。Googleマップは既に多言語での表示・翻訳に対応しているため、店舗情報とメニューの多言語化、写真の充実といった対応だけでも、追加費用をかけずに始められます。

レビューへの返信率を上げておくことも、検討段階の訪日客に安心感を与えるうえで効果的です。IMJの事例でも、Googleビジネスプロフィール(GBP=Google上の店舗情報ページ)の整備と口コミ対応を継続した都内の飲食店で、約6ヶ月で外国人来店比率が15〜20%程度まで高まったケースがあります。

方法2:SNSを通じた情報発信

台湾・香港には、訪日グルメの情報を発信するSNSユーザーが多くいます。写真映えするメニューや店内の見せ方を整え、投稿しやすい導線をつくることで、自然な形で情報が広がることがあります。インフルエンサーとの協業を検討する場合は、フォロワー数だけでなく、実際の投稿がどれだけ保存・共有されているかも見ておくと、より実態に近い判断ができます。

方法3:RED(小紅書)での訪日客投稿を後押しする

RED(小紅書)は中国本土のイメージが強いものの、台湾・香港ユーザーの利用も見られます。店が直接発信するより、訪日客自身の投稿(UGC)を後押しする仕組みづくりのほうが効果的といわれます。写真を撮りやすいスポットの用意や、ハッシュタグの案内といった小さな工夫から始められます。翻訳や投稿代行を外部に依頼する場合は、相応の費用がかかる点も考慮しておきましょう。

これらは、ラーチーゴーを使わなくても着手できる現実的な選択肢です。

掲載でつまずきやすい3つのポイント

掲載を決める前に、起こりやすいつまずきも知っておいてください。

つまずき1:対応チャネルを広げすぎてしまう

Googleマップ・SNS・大衆点評・ラーチーゴーと、対応するチャネルを一度に増やしすぎると、返信が追いつかなくなりがちです。台湾・香港客からの問い合わせがまだ少ない段階で手を広げすぎると、対応の遅れが現地での印象や別の口コミサイトでの評価に影響することもあります。チャネルは、対応できる範囲から少しずつ広げるのが現実的です。

つまずき2:翻訳アプリだけに頼ってしまう

台湾で使われる繁体字と、中国本土の簡体字は、自動翻訳での互換性が高くありません。敬語や言い回しの違いで、意図しないニュアンスで伝わってしまうこともあります。翻訳は補助として活用しつつ、重要な確認は人が行う運用にしておくと安心です。

つまずき3:「掲載すれば客が増える」という思い込み

ラーチーゴーは、まだ日本行きを具体的に決めていない層に、旅行のきっかけを提供するメディアです。掲載したからといって即座に予約に直結するわけではなく、掲載後の継続的な情報発信や現地対応が伴って初めて効果が現れるものだと捉えておくとよいでしょう。

掲載・広告出稿を検討する場合の進め方

視点とチェックリストを踏まえて掲載を検討することになったら、次のような流れで進めるとスムーズです。

ステップ1:問い合わせと提案内容の確認

公式サイトの資料請求や問い合わせ窓口から相談し、記事広告・動画プロモーション・SNSプロモーションなど、どの形式が自店に合うかを確認します。見積もりやスケジュールも、この段階ですり合わせておきましょう。

ステップ2:取材・素材の準備

記事広告の場合、専属ライターが来店して取材を行う形が基本です*3。料理や店内の見せ方について事前に相談しておくと、当日の取材がスムーズに進みます。

ステップ3:内容確認と公開

記事は公開前に日本語で1回確認でき、修正指示を反映したうえで中国語版が公開されます*3。掲載期間は12ヶ月が基本のため、その間どう活用していくかもあわせて考えておくとよいでしょう。

ステップ4:効果測定

記事広告のレポートは、公開から1・3・6・9ヶ月目に提供されるのが基本です*3。PV・UUや外部リンクへの遷移数、クーポン利用数などの指標を確認しながら、継続するかどうかを判断しましょう。

よくある質問:ラーチーゴー導入の疑問を解決

Q1:ラーチーゴーとGoogleマップ、両方対応する必要はある?

役割が異なるため、優先順位をつけて考えるのがおすすめです。Googleマップは特定の国・地域に限らず、多くの訪日客が来店前に参照する基本のツールです。一方のラーチーゴーは、台湾・香港という特定市場に強く届くメディアです。まずはGoogleマップの情報を整えたうえで、台湾・香港客への露出を本格的に増やしたい場合の選択肢としてラーチーゴーを検討する、という順番が現実的です。

Q2:掲載にはどのくらいの費用がかかる?

掲載形態(記事広告・動画・SNS連携など)や規模によって費用は大きく変わるため、一律の金額を示すことは難しいのが実情です。支払いは公開月の翌月末に一括で行う形が基本で、分割払いには原則対応していません*3。まずは公式サイトから問い合わせ、自店の予算感に合った提案を受けてみることをおすすめします。

Q3:繁体字での対応ができなくても大丈夫?

掲載自体は編集部が繁体字で記事を作成するため対応可能ですが、掲載後に台湾・香港からの問い合わせが増えた際の対応は自店側の課題として残ります。翻訳ツールや簡単な繁体字の定型文だけでも用意しておくと、実際の来店時の印象が大きく変わります。

Q4:掲載してから効果が出るまでどのくらいかかる?

記事広告のレポートは、公開から1・3・6・9ヶ月目に届く仕組みになっています*3。この間隔を一つの目安に、PVやUU、クーポン利用数などの推移を見ながら、短期で結論を出さずに判断するのが無難です。

まとめ:ラーチーゴーは「必須」ではなく「選択肢のひとつ」

ラーチーゴーは、台湾・香港という繁体字圏に特化した訪日メディアであり、条件が合えば有効な選択肢になり得ます。ただし、大衆点評のような口コミアプリとは仕組みが異なり、「掲載すれば自動的に客が増える」というものでもありません。自店が台湾・香港客の動線上にあるか、取材対応や年単位の予算確保ができる体制があるか。まずはこの2点を確認したうえで、掲載を検討するかどうかを判断してみてください。

仮に「まだ早い」と判断しても、気にする必要はありません。台湾・香港からの訪日客の多くは、Googleマップや現地のSNSからも情報を集めています。まずは店舗情報の多言語化や口コミへの返信強化など、コストをかけずに始められる取り組みから着手するのも一つの手です。

IMJでは、MEO対策代行から多言語対応支援、台湾・香港向けメディアとの連携まで、インバウンド集客を一気通貫で支援しています。「台湾・香港客への対応をどこから始めればいいか分からない」「ラーチーゴーへの掲載を検討しているが判断材料が欲しい」とお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

参考・出典

  1. 訪日外客数(2025年12月・年間推計値)|JNTO(日本政府観光局)
  2. インバウンド消費動向調査2025年暦年(速報)|国土交通省観光庁
  3. 株式会社ジーリーメディアグループ 公式サイト(樂吃購/ラーチーゴー!日本 サービス紹介)
  4. 樂吃購(ラーチーゴー)!日本 公式サイト

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