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食べログは海外で使える?2026年版・実際に使える国と日本との違いを徹底解説

「食べログの多言語版に登録すれば、海外からのお客さんが増えるはずだ」——そう考えて対応を進めた飲食店オーナーは少なくないはずです。ところが、外国人来店はいっこうに増えない。なぜでしょうか。

【目次】

答えはシンプルで、食べログは「日本国内のユーザー向け」に設計されたサービスであり、訪日客の多くがそもそもその存在を知らないまま来店先を決めているからです。訪日外国人数は2025年に4,268万人となり、前年比15.8%増と過去最高を更新しました*1。これだけの人が日本の飲食店を探しているのに、その大半は食べログを見ていません。裏を返せば、食べログ以外の場所で選ばれる準備ができている店だけが、この巨大な流入を取り込めているということです。

本記事では、「食べログ 海外」というテーマを軸に、実際にどこまで使われているのか、訪日客が本当に使っている検索ルート、そして飲食店オーナーが本当に優先すべき施策までを整理して解説します。

食べログは海外で使える?多言語版の実態

まず押さえておきたいのは、食べログには実際に多言語対応の仕組みが存在するという事実です。URLの末尾に「/en/」を付けることで英語表示に切り替えられるほか、2024年からは「インバウンド予約(食べログ多言語版)」という、訪日客向けのネット予約サービスも本格展開されています。店舗情報や写真、口コミを自動翻訳で多言語表示し、空席カレンダーからそのまま予約できる仕組みです。

つまり「食べログは海外からアクセスできない」「海外向けの仕組みが存在しない」というのは正確ではありません。問題はアクセスの可否ではなく、「そもそも訪日客の情報収集の起点になっていない」という認知・習慣の壁にあります。

機能はあっても、使われていない理由

食べログは日本国内で高いシェアを持ち、予約・ポイント・キャンペーンといった機能の多くも日本在住ユーザーの利用習慣を前提に磨き込まれてきました。多言語版や訪日客向け予約機能が用意されていても、そもそも訪日前の情報収集の段階で「食べログ」というサービス名を知る機会がなければ、選択肢に上がってきません。

これは食べログの機能不足というより、認知の構造そのものの問題です。訪日客がスマホで店を探すとき、最初に開くアプリはGoogle MapsやTripAdvisor、あるいは自国で使い慣れたアプリであることがほとんどで、食べログはその検索行動の外側に置かれがちなのです。

「食べログ海外版」という表現が生む誤解

食べログには「食べログ海外」という海外店舗を掲載するセクションもありますが、これは海外にある飲食店を紹介するもので、訪日客向けの多言語検索機能とは別物です。混同して「海外版に登録すれば訪日客に届く」と考えてしまうと、施策の方向性を誤ってしまいます。

訪日客が実際に日本の飲食店を見つける検索ルート

では、外国人は何を見て店を選んでいるのでしょうか。ここを理解することが、2026年のインバウンド集客の出発点になります。実は、そのほとんどが食べログの外側にあります。

ルート1:Google Maps(英語・多言語対応)

訪日客の検索の起点として、特に支持を集めているのがGoogle Mapsです。地図を開いて近くの店を探す——この行動は、国や言語を問わず世界共通になっています。

Google Mapsは口コミの自動翻訳機能を早くから備えており、英語で口コミを読み、そのまま予約やルート案内につなげる流れが定着しています。だからこそ、Googleビジネスプロフィール(GBP:Googleに掲載される店舗情報)の最適化が最優先になるわけです。

ルート2:食べログ多言語版(あくまで補助的な位置づけ)

前述の通り、食べログにも訪日客向けの多言語ページや予約機能は存在します。ただし、その役割はあくまで補助的なものと捉えておくのが無難です。

掲載情報や写真の充実度は店舗によってばらつきがあり、Google Mapsほどの網羅性や更新頻度は期待しにくいのが実情です。オーナーとしては、「メインの集客口」ではなく「Google Maps経由で興味を持った訪日客が念のため確認する場所」「情報が正しく載っているかを確認する場所」と位置づけるとよいでしょう。

ルート3:中国ユーザー向け・大衆点評(Dianping)と小紅書(RED)

中国からの訪日客にとって、Google自体が使いにくい環境にあります。彼らが頼るのは大衆点評(Dianping)や小紅書(RED)といった中国発のアプリです。

これらのアプリは、食べ歩きの写真や体験記といったUGC(ユーザーが投稿するコンテンツ)が非常に豊富で、店選びの判断材料になっています。中国は2025年に約910万人が訪日しており*1、この層を狙うなら避けて通れないプラットフォームです。

ルート4:韓国・台湾ユーザー向け・Naver・Google中心

国別に見ると、主流の検索手段は大きく分かれます。韓国ユーザーはNaver(ネイバー)のブログや検索を重視し、台湾ユーザーはGoogleを日常的に使う傾向があります。

2025年は韓国が約946万人、台湾が約676万人と上位を占めています*1。自店の来店客がどの国に偏っているかを把握したうえで、対応するプラットフォームの優先順位を決めていくのが現実的です。

ルート5:SNS(Instagram・TikTok・小紅書)経由の直接検索

近年は、検索エンジンではなくSNSで店を探す行動が一気に広がりました。ハッシュタグや位置情報から「行きたい店」を見つけ、そのまま来店するという流れです。

InstagramやTikTok、小紅書での投稿は、他人の実体験というかたちで強い説得力を持ちます。SNSでの認知とGBPでの受け皿を組み合わせると、相乗効果が生まれやすくなります。

国別ガイド:訪日客が本当に使っているアプリ

同じ「外国人」でも、国が変われば使うアプリはまったく違います。ここでは主要地域ごとに、押さえておきたいプラットフォームを整理します。

中国:小紅書(Xiaohongshu/RED)と大衆点評(Dianping)

中国人観光客を狙うなら、REDと大衆点評の2つが軸になります。REDでは食べ歩き写真や体験記といった投稿が好まれ、大衆点評には店舗情報を登録し、口コミへ丁寧に対応していくことがポイントです。写真のクオリティや情報の細やかさに対する期待値が高いため、雑な対応はかえって逆効果になりかねません。

韓国:Naver・Instagram

韓国ユーザーはNaverへの依存度が高く、ブログレビューが店選びに大きく影響します。加えて、Instagramでお気に入りの飲食店アカウントをフォローする習慣も根付いています。Naverのブログで取り上げられることを意識しつつ、Instagramで視覚的に魅力を伝える。この二本立てが韓国向けの基本形になります。

台湾:Google Maps・Facebook・Instagram

台湾人の検索行動はGoogle中心で、日本人以上にGoogle Mapsを使いこなす傾向があります。加えてFacebookのコミュニティで情報を共有する文化が根強く残っています。地元ブロガーが情報のハブになっているケースも多いため、Google Mapsを整えたうえでSNSでの露出を増やすのが効果的です。

欧米豪:Google Maps・TripAdvisor

欧米豪の旅行者は、渡航の数か月前から情報収集を始める傾向があります。プランニングの段階でTripAdvisorやGoogle Mapsを丹念に読み込むのが特徴です。TripAdvisorでの評価や、Instagram Reelsでシェアされやすい見た目の工夫が、来店の後押しになります。時間をかけて調べる層だからこそ、情報の正確さが問われます。

ASEAN(タイ・フィリピン・ベトナム):Google・Facebook・LINE

ASEAN諸国では国ごとに主流の手段が異なります。とくにタイではLINEがコミュニケーションや予約の中心を担っています。この地域では、口コミサイトの評価よりも、友人や現地インフルエンサーのSNS投稿を信頼する傾向が強く見られます。SNSでの露出を優先するのが現実的でしょう。

飲食店オーナーが陥りがちな3つの勘違い

ここまで読むと、多くのオーナーが陥りがちな思い込みが見えてきます。この勘違いこそが、コストと時間を無駄にする最大の原因です。

勘違い1:「食べログ=日本の飲食店検索の中心」は海外でも同じ

食べログは日本国内で高いシェアを持ちます。しかし、この常識は国境を越えると通用しません。海外ではGoogle MapsやTripAdvisor、現地アプリが上位を占め、食べログの認知度は日本以外ではほぼゼロに近い状況です。多言語対応の機能自体は用意されていても、国内の感覚のまま食べログの海外向け対応に力を入れても、投資対効果は見合いにくいのが実際のところです。

勘違い2:「複数プラットフォーム登録=集客確保」という資源の配分ミス

「とにかく登録先を増やせば安心」という考え方も要注意です。プラットフォームが増えるほど、情報更新や口コミ返信の負担は積み上がっていきます。管理が属人化すると、担当者が変わった途端に更新が止まる、という事態も起こりがちです。優先登録先は3〜4つに絞り、確実に運用できる範囲に収めるのが賢明です。自社での運用が難しい場合は、IMJのようなインバウンド専門のMEO代行サービスを活用する方法もあります。

勘違い3:「翻訳すれば海外ユーザーは満足する」という機械的対応の危険性

機械翻訳をそのまま貼り付ければ多言語対応は完了、と考えるのは危険です。文化的な配慮を欠いた翻訳は、誤解や不信につながる可能性があります。とくに宗教的な食習慣やアレルギー表記などは、直訳では意図が正しく伝わらないことがあります。重要な情報については、ネイティブによるチェックを挟むのが安心です。

2026年版・食べログ海外対応より優先すべき3つの施策

限られた人手と予算のなかで、本当に注力すべきはどこでしょうか。答えは食べログの海外対応強化ではありません。次の3つに集中することをおすすめします。

施策1:Googleビジネスプロフィール(GBP)の完全最適化(最優先)

すべての土台になるのがGBPです。訪日客の検索起点がGoogle Mapsである以上、ここを整えずに他へ進むのは順序が逆になります。営業時間・住所・電話・メニューといった基本情報を正確に埋め、主要言語で店名や説明が伝わる状態にします。メニュー写真は20枚以上を目安に掲載し、新メニューやイベント情報を週次で投稿更新しましょう。口コミへの返信も、言語別・内容別のテンプレートを用意して仕組み化しておくと負担が減ります。

実際に、都内のある飲食店ではGBP未登録で外国人来店がほぼゼロの状態から、多言語情報の整備・写真20枚以上の掲載・QRコードによる口コミ獲得・週2回の投稿更新に取り組み、半年ほどで外国人来店比率が15〜20%程度に達したという匿名事例があります。数値は立地やジャンルに左右されるため保証はできませんが、方向性の参考になるはずです。

施策2:Instagramの「飲食アカウント化」(次優先)

GBPが整ったら、次はInstagramです。SNSでの発見から来店につながる流れが年々強まっているためです。言語別・地域別のハッシュタグを設計し、来店客のタグ付けやリポストでUGCを蓄積していきます。Reels投稿は検索流入の入り口にもなり、比較的短期間で立ち上げられるのも利点です。

施策3:現地ユーザーが使うプラットフォームへの戦略的登録(国別優先度)

ここで初めて、現地アプリへの登録を検討します。判断基準は「自店の来店客がどの国に偏っているか」です。中国客が多いならRED+大衆点評、韓国客ならNaver+Instagram、欧米客ならTripAdvisor、というように優先度を決めます。すべてに手を出すのではなく、来店客層に合わせて絞り込むことが、リソースを守るコツです。

よくある質問:食べログ海外版に関する疑問

Q1:食べログの多言語版に登録すれば、海外からのアクセスは増えますか?

正直なところ、大きくは増えにくいのが現実です。海外ユーザーの検索起点がGoogle Mapsや現地アプリにあるため、食べログの多言語ページに新規の海外流入が集中する構造にはなっていません。むしろ「Google Maps→Instagram→現地アプリ」という流れが主流で、食べログ多言語版は「念のため情報を正しく載せておく」程度の位置づけが現実的です。

Q2:食べログの多言語対応にかかる費用と効果の目安はどれくらいですか?

食べログ自体の店舗情報掲載は基本的に無料ですが、写真撮影や説明文の見直しなどで数万円程度のコストが発生することがあります。一方で、そこから直接見込める海外からの来店は限定的と考えられます。費用対効果は高くない傾向にあるため、優先順位は後回しでかまいません。

Q3:食べログとGoogle Maps、海外集客ではどちらを優先すべきですか?

国内客中心か、海外客が混ざるかで切り分けて考えるのがおすすめです。国内客がメインなら食べログの価値は大きいですが、海外客を取り込みたいならGoogle Mapsが優先です。リソースが限られる場合は、まずGoogle Mapsだけに集中しても十分に成果が期待できます。

Q4:中国人訪日客を集めたい場合、食べログより優先すべきアプリは?

小紅書(RED)と大衆点評(Dianping)の2つが軸になります。中国ユーザーはそもそもGoogleや食べログに触れる機会が少なく、この2つに情報がない時点で候補から外れてしまいます。写真の質や情報の丁寧さで期待値に応えることが、来店につながる近道です。

Q5:多言語対応は食べログでやるべきですか?それともGoogle Mapsで統一すべきですか?

Google Mapsでの多言語対応を軸にすれば、主要な訪日客の多くをカバーできると考えられます。食べログとGoogle Mapsの二重管理は負担が大きく、現実的とは言えません。優先順位はGoogle Mapsを最優先、Instagramを次点、食べログはその後、という配分が扱いやすいはずです。

まとめ:食べログの海外対応は「結果」であって「戦略」ではない

食べログには多言語版や訪日客向け予約機能がすでに用意されています。それでも外国人集客の起点として頼るのは、現時点では効果の薄い一手です。訪日客は食べログではなく、Google Mapsや現地アプリ、SNSを通じて店を選んでいます。ここを取り違えたまま食べログの対応に時間をかけても、来店にはつながりにくいのが実情です。

まずは今週、Googleビジネスプロフィールの基本情報と写真を見直すところから始めてみてください。来週にはメニュー写真を20枚まで増やし、今月中に多言語の口コミ返信テンプレートを用意する——この順番で進めるだけで、外国人客が店を見つける入り口は大きく変わります。食べログの海外対応を気にする前に、まずGoogle Mapsで選ばれる店になること。その一歩が、次の一組の予約を呼び込むことにつながるかもしれません。

インバウンドマーケティングジャパンでは、MEO対策代行から多言語対応支援、Instagram・RED運用まで、インバウンド集客を一気通貫で支援しています。「何から手をつければいいか分からない」「食べログ以外の集客ルートを整えたい」とお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

参考・出典

  1. 訪日外客数(2025年12月推計値)|JNTO(日本政府観光局)

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