東京都内の天ぷら専門店の事例です。この店舗はもともと日本語の検索で上位に入っており、「日本語で取れているなら十分ではないか」と見られがちな状態でした。しかし実際に4言語で順位を計測してみると、訪日客が母語で探したときに候補に出てこない言語がありました。多言語の店舗情報を整備した結果、日本語・英語・韓国語・中国語のすべてでカテゴリ検索3位以内に入り、英語では1位を取っています ※1。口コミは半年強で232件から278件に増え、平均評価4.7を維持しています。
英語カテゴリ検索
1位
「tempura」※1
4言語すべて
3位以内
カテゴリ語での順位 ※1
1位を獲得した枠
6/16
掲載16マス中 ※1
Google口コミ
278件
平均4.7を維持 ※2
店舗概要と支援範囲
| 項目 | 内容 |
| エリア | 東京都内(ターミナル駅に近い飲食店集積エリア) |
| 業態 | 天ぷら専門店(カウンター主体・ディナー帯中心) |
| 客層 | 国内客に加え、訪日客の来店あり |
| 支援範囲 | Googleビジネスプロフィールの運用代行/多言語対応(日・英・韓・中)/口コミ獲得の導線設計と返信/検索順位の言語別・定点計測 |
課題
- 日本語では取れている、という状態が現状維持の理由になっていた。カテゴリ検索で日本語上位に入っていると、そこで打ち手が止まりがちです。しかし訪日客は日本語で検索していません。日本語の順位は、訪日客の来店可否を何も説明しません。
- 言語ごとの検索語が、日本語の直訳と一致しない。天ぷらは英語・韓国語・中国語それぞれに定着した表記があり、一般的な「揚げ物」を指す語とは別物です。どの語で候補に出る必要があるのかを、言語ごとに分けて設計する必要がありました。
- ディナー帯・ランチ帯で探されたときに出るかどうかが検証されていなかった。カテゴリ語だけでなく、時間帯や「近く」を伴う検索でも候補に残ることが来店に直結します。
実施施策
STEP 01
設計
言語別に検索語を設計する
日本語の検索語をそのまま翻訳するのではなく、各言語で実際に使われている表記を基準に対象の検索語を決定。カテゴリ語・時間帯(ディナー/ランチ)・近接検索の3系統で設計しました。
STEP 02
整備
4言語で店舗情報を用意する
店舗の説明文・メニュー・商品情報・写真の説明を日本語/英語/韓国語/中国語で整備。訪日客が母語で検索したときに、内容まで読める状態をつくりました。
STEP 03
計測
言語別・検索語別に順位を定点計測する
同一地点・同一条件で、4言語×複数検索語の順位を継続的に計測。どの言語のどの語が弱いかを把握したうえで、次の投下先を決めています。
STEP 04
運用
口コミの獲得導線と返信を回す
来店客が口コミを残しやすい導線を店舗オペレーションに組み込み、投稿には継続的に返信。平均評価を落とさずに件数を積む運用を続けています。
成果
4言語×検索語別のカテゴリ検索順位
| 検索語の型 ※1 | 日本語 | 英語 | 韓国語 | 中国語 |
| カテゴリ語(例:天ぷら) | 2位 | 1位 | 3位 | 2位 |
| カテゴリ語+ディナー | 3位 | 1位 | 1位 | 1位 |
| カテゴリ語+ランチ | 2位 | 3位 | 1位 | 2位 |
| カテゴリ語+近く | 2位 | 3位 | 1位 | 2位 |
掲載した16マスすべてが3位以内、うち6マスが1位です ※1。各語の競合は同条件で20件が計測対象になっています。さらに、エリア名を含む「〇〇(エリア名)+天ぷら」の検索でも、英語・中国語で1位、日本語・韓国語で2位に入っています ※1・※5。
- 1位 37.5%
- 2位 43.8%
- 3位 18.7%
掲載した16マス(4言語×4検索語)の順位内訳。出典:2026年9月5日・店舗周辺の特定地点(半径2,000m)における計測結果 ※1。
注目していただきたいのは、強い言語と弱い言語が検索語の型によって入れ替わることです。カテゴリ語単体では英語が1位で韓国語が3位ですが、ディナー・ランチ・近接検索では韓国語がすべて1位を取っています。「この店は英語に強い」「韓国語に弱い」という言語単位のざっくりした評価では、この差は見えません。言語×検索語の型まで分けて計測してはじめて、どこに投下すべきかが決まります。
なお順位は特定地点・特定日の計測結果であり、「東京で1位」を意味するものではありません ※1。
口コミの推移
| 指標 ※2 | 2026年1月 | 2026年8月 | 変化 |
| Google口コミ(累計) | 232件 | 278件 | +46件 |
| 平均評価 | 4.7 | 4.7 | 維持 |
8か月で46件の増加。件数を追って平均評価を落とすケースは少なくありませんが、この店舗では4.7を維持したまま積み上げられています。高単価・カウンター主体の業態では、評価の数字そのものが来店の判断材料になるため、件数と評価のどちらか一方だけを追う運用はしていません。
支援開始前と現在の比較
BEFORE
支援開始時
- 日本語以外の店舗情報が未整備
- 言語別の検索順位が不明
- 訪日客が母語で探したときの見え方が未検証
- Google口コミ 232件
AFTER
2026年8月
- 4言語で店舗情報を整備
- 4言語すべてカテゴリ検索3位以内
- 英語カテゴリ検索で1位
- Google口コミ 278件・平均4.7を維持
今後の方針
- 日本語と韓国語のカテゴリ語を1位へ。すでに2位・3位まで来ており、射程圏内にあります。
- 英語のランチ帯・近接検索を3位から引き上げる。ディナー帯では1位が取れているため、時間帯ごとの情報の見え方を調整します。
- 口コミの言語構成の把握。どの言語の来店客が口コミを残しているかを見て、導線を調整します。
- 写真と投稿の更新頻度の維持。専門料理ほど、判断材料の量が来店を左右します。
この事例のポイント
- 日本語で上位に入っていることは、訪日客に届いている根拠にならない。訪日客は日本語で検索しません。別の指標として計測しないかぎり、見えないままになります。
- 言語単位ではなく、言語×検索語の型で見る。カテゴリ語では英語が強く、時間帯・近接検索では韓国語が強い——同じ店舗でもこれだけ差が出ます。平均順位では判断を誤ります。
- 口コミは件数と平均評価を同時に管理する。件数だけを追って評価が下がれば、高単価業態では逆効果になります。
数値の出典と注記
- ※1 検索順位は2026年9月5日・店舗周辺の特定地点(半径2,000m)における計測結果です。各検索語の計測対象は20件(エリア名を含む日本語の検索語のみ9件)です。計測地点・端末・時間帯・検索履歴により結果は異なり、市区町村や都道府県単位の順位を示すものではありません。
- ※2 口コミ件数・平均評価は各時点のGoogleビジネスプロフィール実測値です。
- ※3 本ページに掲載した数値は当社支援先における実績であり、同様の成果を保証するものではありません。成果は業種・立地・商圏・競合状況・店舗の運営体制により異なります。
- ※4 本ページでは、支援先の店名・ロゴ・SNSアカウント名、および店舗が特定されうる固有名詞(所在エリアの詳細・メニュー名)を伏せています。施策の詳細がそのまま競合の手に渡ることは支援先の不利益になるため、公表を控えさせていただきます。
- ※5 本文中の「〇〇(エリア名)」は、店舗の所在エリアを指す固有名詞を伏せたものです。実際の計測では当該エリア名を含む検索語で計測しています。
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